遅くてもやらないよりまし

シングルマザーの会社員の日々の考えごと

Stay with me


懐かしい曲。

前にもブログに貼り付けた気がする。

でも、やはり好きで、何度も聞いてしまう。


自分が生まれたか生まれてないかくらいの、1980年代頃の曲が好きだ。

今日は母の日。
母のこと、昔のこと、音楽を聴きながら、芋づる式に色んな記憶を呼び起こしていた。

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物心ついたときから当時住んでいた家の大人たちはギクシャクした関係で、みんな子どもには貼り付けたように笑いかけるのに、実はみんな裏で何かを思っている…。
5歳くらいまで続いた、父親や父方の祖父母、そして母と、小さなきょうだいたちとの暮らしはそんな感じだった。


祖母が母をいじめるのを見て楽しいと思う子どもなんかいるわけないのに、「まーのお母さんはホントにダメなんだよ」と笑いながらいう父方の祖母が嫌だった。

むしゃくしゃしたら、すぐに「母親に似ている」と手を上げる祖父も嫌だった。


そんな風に過ごしていたからなのかは分からないが、私は、今でいうEテレの子供番組はあまり好まない子どもだったらしい。
とにかく、ラジオやカセットテープ、蓄音機で音楽を流しておけば喜ぶ子どもだったとか。


もはや記憶は朧気だが、母を罵る時や、むしゃくしゃしたからと私を火箸で叩く時…あるいは、全く逆に「賢いなぁ、さすが跡取り」と言い私に媚びたように話しかける祖母と祖父の嫌な顔はまだぼんやり覚えている。



母親は余裕がなかっただろう。
さほど歳が離れていないきょうだいたちのお世話に追われながら、いわゆる嫁いびりと夫の浮気に振り回されるのは考えられない苦労があったはずだ。


音楽は、裏切らない。
そう、母も言っていた。

彼女もまた、嫌な気持ちを、ポップな音楽でかき消していたはずだ。


私は私で、そのくらい小さな頃から、「とにかく賢いと褒められていれば、親の1つ負担が減るのかな」と悟っていた節があり、いつでも、誰かにせっつかれなくてもやるべきことを淡々とやる長子、長女であることを、無意識に頑張ってしまう傾向にあった。


おかげで成績はかなり良くなれたし、色んな賞状ももらったし、奨学金で大学まで行ったし、1人で生きていくために色んなことが出来るようになったけれど、「頼る」「甘える」が異常に下手な大人になったと、我ながら思う。


本当は、Stay with meと縋りたくても、笑って手を振って送り出せる特技はあるが、これからは、その特技を少し封印する勇気もたまには持ちたい。






イヤホンから聴こえる懐かしい音楽をお供に庭の植物に水をやりながら、暮れていく空を眺めて日曜日を見送る。