少し前、用事を済ませたついでに盛岡駅の中を少しだけ散策してきた。
賢治セットとは、天ぷらそばとサイダーのセット。
かつて、宮沢賢治が愛した組み合わせなのだとか。
瓶のサイダー、何か良い。
「嫌いだから」と長男に舞茸とイカの天ぷらを上乗せされたのでかなりお腹いっぱいになったが、美味しかった。
温かい蕎麦、好きだ。
長男が「へぇー、これがみやけん先輩の好きなメニューなのかぁー」とつぶやいていたが…みやけんって…(-_-;)
長男よ、お前ごときがそんな呼び方できるような人じゃないんだよ、賢治さんは。一部の岩手県民から正座させられて怒られるよ。
そもそも、そのみやけんって略し方した人初めて見たよ…。しかも先輩…?
と思わずツッコミをいれてしまった。
そんな長男は結構宮沢賢治の作品が好きで、たまに読むらしいが、難しくて挫折することもあるらしい。
確かに宮沢賢治の作品は少し難しい。
そんな中で私が印象に残っている作品は、「やまなし」だ。
二匹の蟹と、彼らが水の底で見聞きするものの話だったはず。
教科書に出てきたような気がする。
クラムボンは、かぷかぷ笑ったよ
かぷかぷ、のインパクトが数十年経った今も心に残る。
そして、薄暗くて濃青の水の底から、太陽が当たって白く光る空の方へ、コポコポと泡が上って行く様子が、妙にリアルに脳裏によぎって、今も何となく心の中にその光景が残り続けている作品だ。
コポコポの泡、思わず水中にいる心持ちで息を止めてしまいそう。
「みやけん」先輩、もとい、賢治さんの作品、また子どもたちとも読んでみようかと思う。