梅雨入りの頃になると、立葵が次々に咲き出して、きれいだなと思う。
ジャーマンアイリスやあじさい、ラベンダーと、紫系の花が多く咲いている。
紫色は好きな色だから、道を歩いていて花々を見るのが特に楽しい季節だ。
毎朝、歩いて、道の花を眺めている。
少しでも体を動かしたいという個人的な気持ちと、次男が心配という意図とから、4月以降、朝は学校の近くまで、次男と歩いている。
次男は時々突飛な行動に出るからだ。
不安定な歩道の縁石に立って歩いてみたり、前を見ず歩いて電柱に激突したり。
かと思えば、花や虫や犬に気を取られて延々と見ているうちに、気づけば登校時間を過ぎて遅刻していて、学校から私に電話が来たこともあった。
そんなわけで、過保護かもしれないけれど、ある程度サクサク歩いて行けるようになるまで、ゆるく付き合おうと思っている。
そんな次男と朝歩いていたら「かあさんが好きな色の花がたくさんだね」と次男に言われた。
取ってきてあげようか?と次男が言うので、よそのうちのお花は、見るだけで摘んではダメだよ、とたしなめた。
そうしたら、次男は、そうだなぁ…と少し考えて、あとで、紫の折り紙で、花を折ってあげる、と言ってくれた。
折り紙なら、枯れないし、と。
私の好きな色を覚えていてくれたようだ。
ちょっと嬉しい会話だった。