遅くてもやらないよりまし

シングルマザーの会社員の日々の考えごと

忘れられないあの日の君が

ゴスペラーズの「ミモザ」という曲の一節をタイトルに。

 

黄色いミモザと緑の葉を生けたグラスを、白いクロスを敷いたテーブルに飾って、そんな空間で結婚式を挙げたいなんて憧れを抱きながら学生時代にこの曲聴いていたっけな、と少し冷めた心持ちで、改めて聴く。

 

ゴスペラーズの歌、詩は、男の人にも女の人にも心を揺さぶる魅力があると思っていて、定期的に聴きたくなり、私の中の好きが色褪せない。

 

1度目の結婚では、貯金をギャンブルに溶かしたうえに突如無職となった元夫のせいで、結婚式どころか、指輪さえ無く、それをものすごく不憫に思ってくれた義両親がポケットマネーで指輪を買ってフォトウエディングもさせてくれるという、切ない展開だった。

 

2回目がもしこの先あるのなら、ごく限られた人だけ呼んで、シンプルな空間で良いから、自分の意志で何かをしたい。

 

…あるかどうかは、知らないが。

 

たまにものすごく毒を吐いてしまうサイクルに入ってしまうことがあり、まさしく今がその状況なのだが…結婚して、あるいはそうでなくても相思相愛で上手くやっているカップルを見ると、遠くの世界の出来事のように、おとぎ話の夢物語みたいに…私にはどうせ無縁なのよっとふて腐れてしまう。

 

しかしふて腐れてしまうと、その先、何も生まれないので、憧れも夢もとりあえず残したまま、前向きでありたい。

 

 

閑話休題

 

 

先日剣道の大会を見に来てくれた、長男の担任の先生が、何と今月末で退職することになってしまった。

私より干支一回り下の先生。

だけど、息子のことを本当に大切に思ってくれて、優しく厳しくしてくれた先生。

 

とても落ち込んでいた息子に「先生じゃなくなるなら、友達か先輩になってもらったらいいんじゃない?」と聞いたら、「…そっか」と呟き、何やらノートの切れ端に書き始めた。

雑な手紙でも心がこもっていれば、良いんじゃないかな、きっと…と、母は見守ることにした。

 

私からも、一言感謝を伝えたいから、一筆箋に、3年分のお礼を託す。

忘れられない思い出を、たくさんたくさんありがとうございました、と。

きっと息子の糧になり、この先の彼を支えるだろう先生の存在に、心からの感謝を。

剣道の大会で、負けて席に帰ってきた息子の目の前で笑って労ってくれた優しい先生の姿も、それを見てこらえていた涙を流した息子のことも、私はきっと、忘れないと思う。