よーくみたら、一輪だけ桜が咲いている。
季節をうっかり間違えたのだろうか。
こういうのを、おっちょこちょい、というの?
と、次男に聞かれた。
うん、だいたい合っているような気がする。
と、答えておいた。
嘘ばっかりついて、言い訳と責任転嫁を繰り返し、学習発表会の衣装についてのおたよりを締切日まで出さなかったうえに逆ギレした長男に対して、ものすごくきつい一言を放ってしまった。
数日にまたがってごまかし続けて、ついにバレてもなお、担任のせいにしようとしたので、特大の雷を落としてしまった。
そこまで嘘つきならおまえのことは嫌いだ。
言い訳と人のせいばっかり、あんたの父さんにそっくりだ。
あーあ、言ってしまったな、と思ったが後の祭り。
父にそっくり、は、かつて母子家庭に育った私が一番言われたくない一言だった。
「その顔、お父さんにそっくりでみったぐない。(=醜い)」
「お父さんと新しいお母さんのところへ追い出してやる。」
…母にこれを言われると一気に戦意喪失した。
そんな過去があったくせに、おんなじようなことを言ってしまったな、とひどく反省した。
とはいえ嘘はいけない。
新米先生の担任がおっちょこちょいなのは私も同感だが、それを隠れ蓑にして何でもごまかすのは許しがたい。
ひどいことを言ったのは謝ることにして、それでも、嘘はいけないのだと教えるためにどうしたらいいか、考えたい。