遅くてもやらないよりまし

シングルマザーの会社員の日々の考えごと

とある後輩くんのこと

ある日の夕焼け。


最近は暗くなるのが早くなったのであまり長い時間は難しいけれど、日が沈むまで、会社の窓から夕日を見ながら、後輩くんと話をするのがここ最近のささやかな楽しみだった。


申し合わせて、待ち合わせて、という感じではないから、完全に不定期。
だけれど、何故かこの2週間ほど、同じ時間にばったりと、西側の部屋の窓際で同じ後輩くんと遭遇するので、そのまま少し話をするようになった。

きっと、すぐそばに自販機があるから、帰り際にお茶を買う機会が増えた私が、後輩くんのルーティンの休憩時間を邪魔しているのかもしれない。

でも、いざ話してみると、私は新しい発見が多くて楽しいと思った。


その後輩くんは普段とても無口で、静かで、場合によっては無愛想と誤解されてしまいそうな印象なのだが、仕事についてはかなり処理能力は高いと思う。

そんな彼が新卒で入社したとき、電話の取り方や名刺交換の仕方など、社会人のマナーを私が教えていた時期があり、数少ない後輩ということもあって、未だに陰ながら応援している。


昼間はやはり無口で、たまに叱られているのを見かけるのだが、そういう日こそ、ちょっと話を聞いてみたくて、夕方姿を見ると声をかけてしまう。お節介だ、私。


世間話や笑い話のついでに、叱られていた時のことをぽつりぽつり聞き出して、自分もかつてそうだったなぁと思いながら、一通り話を聞いてみる。

私は仕事の中身で迷惑などを被ったわけでは無く、叱られた原因に関わる当事者でもないから、ただ聞くだけなのだけれど、それで何か少しでも彼の今後に良いことがあれば良いなぁと思う。


うざったい先輩かもしれないけれど、滅多に普段笑わないのに、夕焼けを見ながら世間話しているときは少しだけ笑って話してくれる様子を見ていると、ついつい世話を焼きたくなってしまう。


一方で、その世間話で、私自身も救われていた。
ここ最近季節の変わり目だからなのか頭痛や目まいがして、職場の自分の役割とか能力に自信を無くして、毎日悩んで少し眠れなくてしんどくて…という状況だった。

話を聞いて、心の中で感じる相手へのエールやアドバイスが、回り回って自分のことも励ましてくれたような気がした。良いブーメランになった。

休日になり体を休めたら少し頭を整理する元気が出て、また日記を書く元気が戻ってきた。

今回は後輩くんに、逆に私も助けられた気がする。