桜は満開に近い状態がまだ続いている。
一度咲くと決めたら、そのあとやっぱり寒くなろうと、雪が降ろうと雨が降ろうと勢いに任せて花を咲かせて、あっという間に散っていく。
そういう性格、心持ちが、やはり日本人の心には刺さるんだろう。
私は少し疲れてしまった気がする。
今、どんどん人が辞めていった職場で残されて、昨年以前は3人でやっていた仕事をどうにか1人で回している。
何やかんやで回せてしまうのが良くなかったのかもしれない。
こう見えても、意外と他の同期くらいの人よりグレードは高いらしい。
そして家のことももちろんいつも通りこなしている。
前と違うのは、子どもを1人で留守番させるのが厳しそうなとき、彼が大抵一緒にいてくれる、というところだろうか。
迫りくる締切、次々にくる税金のお知らせ、山のような仕事、子どもたちのこと…
頭が冴えて、うわぁーっとこなしているうちは良かったのだが、ふと昨日、歩いているとき桜を見て立ち止まり、少しだけ目をつぶったら、何だか急に、結構目も頭も体も、どんより重たいことに気づいた。
目をつぶること、上を見ること、止まることを体が喜んでいるなぁ…と感じた。
体は1個しかないのに、やることはたくさん待ち構えていて、目を凝らしてしっかり狙いを定めてこなしていかなくては…絶えず動かなくては、と…思っていたが…休むときは休まないと逆に非効率。
今のまま、惰性で頑張り続けてはいけない。
そんな気がした。
まずは仕事のことを…さすがに多すぎる、これは理不尽すぎる、と言ってみようと思う。
奇跡的に回っているが、それは奇跡に過ぎないのだと、もっと知ってもらうことからだ。
幸い昭和気質ではあるがブラック企業ではないし、味方も何人もいるから、多分、聞いてくれると思う。
優しいだけじゃ、ダメなのだ。
それは優しさじゃなくて自分を大切にすることを怠けているのかもしれない。